AWS Outposts でNetApp社製とPure Storage社製のブロックストレージをAWSマネジメントコンソールを介して簡単に接続できるようになりました #AWSreInvent

AWS Outposts でNetApp社製とPure Storage社製のブロックストレージをAWSマネジメントコンソールを介して簡単に接続できるようになりました #AWSreInvent

OutPosts上のEC2インスタンスで簡単に高性能なストレージを使わせたいときに
Clock Icon2024.12.03

高パフォーマンス、高機能なストレージや既存のストレージ資産の有効活用したい

こんにちは、のんピ(@non____97)です。

皆さんはクラウドを利用していて、高パフォーマンス、高機能なストレージや既存のストレージ資産の有効活用したいなと思ったことはありますか? 私はあります。

クラウドの機能を用いることで簡単にサーバーを用意することが可能になりました。

ただし、ワークロードに求められる性能や機能によって満たせないことがあります。サーバー間連携でどうしてもオンプレミス側に連携対象のサーバーが残り続ける場合はレイテンシーもネックになるでしょう。そのような状況で無理にクラウド上で要件を満たそうとすると想像以上に高額になってしまうケースもあるでしょう。

また、一部ワークロードをクラウド移行にしたことによって高性能なストレージ資産を持て余しているケースもあります。

そんなときに選択肢に入るのがAWS Outpostsです。

AWS Outpostsは専用のハードウェア一式をオンプレミス環境に設置し、ユーザーの手元にAZを配置するようなことができるサービスです。

今回アップデートにより、AWS Outposts でNetApp社製とPure Storage社製のブロックストレージをAWSマネジメントコンソールを介して簡単に接続できるようになりました

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2024/12/aws-third-party-block-storage-arrays-outposts/

AWS Blogsも投稿されていますね。

https://aws.amazon.com/blogs/compute/new-simplifying-the-use-of-third-party-block-storage-with-aws-outposts/

これによってEBSでは実施できない重複排除や圧縮、コンパクション、階層化、高速取得/リストア可能なSnapshotといった対応が可能になります。

もう少し具体的にどのようなことができるようになったのか以降確認していきます。

できるようになったことと

今回のアップデートでNetApp社製とPure Storage社製のブロックストレージをマネジメントコンソールからAWS Outposts上のEC2インスタンスのデータとして指定できるようになりました。

もちろん指定できるようになっただけではなく、以下のような処理を行ってくれます。

  • ユーザースクリプトの自動生成
  • 42U Outpostsラックおよび 2U Outpostsサーバーで実行されている EC2インスタンスへのデータボリュームのアタッチ

OSの中に接続して、自身でiSCSIやNVMe over TCPの設定をするのは面倒です。その設定を行ってくれるのはありがたいですね。

通信経路について

OutPosts上のEC2インスタンスと外部ストレージはOutPostsの外界との論理的な繋ぎ口であるローカルゲートウェイ(LGW)と、物理的な繋ぎ口であるOutPostsネットワークドライブ(OND)経由で接続します。

OND経由でEC2インスタンスに接続する場合、外部ストレージ側のネットワーク機器に求められる要件は以下のとおりです。

  • LAGのサポート
  • VLANのサポート
  • BGPのサポート

イメージ図は以下のとおりです。

Figure-1-1.png

抜粋 : NEW: Simplifying the use of third-party block storage with AWS Outposts | AWS Compute Blog

また、Outpostsサブネット内のEC2インスタンスがオンプレミスネットワークに接続するためには、EC2インスタンスにローカルネットワークインターフェイス(LNI)の設定が必要となります。

outposts-server-LNI.png

抜粋 : Local network interfaces for your Outposts servers - AWS Outposts

LNIの注意点は以下のとおりです。

  • 一般的なL2ブロードキャストメッセージはサポートしてない
  • LNIはプロミスキャスモードやMACアドレススプーフィングをサポートしていない
  • LNIのクォータは、ネットワークインターフェースのクォータから差し引かれる
  • 各EC2インスタンスは1つのLNIを持つことが可能
  • LNIをインスタンスのプライマリネットワークインターフェースとして使用することはできない
  • LNIはOutpostsサーバー上のOutpostsサブネットで実行されているインスタンスでのみ利用可能

接続ステップ

接続時のステップは以下のとおりです。

  1. Outposts 2U サーバーまたは Outposts ラックの用意
  2. 外部データストアの用意
  3. 外部データストアiSCSI or NVMe orver TCPの領域の設定
  4. LGWとCDOを介したOutPostsとオンプレミスネットワーク間との接続の確立
  5. LNIおよび外部データストアを指定して、EC2インスタンスを起動

外部データストアを指定すると、EC2インスタンスが作成される際に実行されるユーザーデータのスクリプトが自動で生成されます。

Figure-8.-External-storage-volumes-configuration.png

Figure-9.-Automatically-generated-user-data-file.png

抜粋 : NEW: Simplifying the use of third-party block storage with AWS Outposts | AWS Compute Blog

ステップ1~4まで準備ができているのであれば、ステップ5を実施する際はマネジメントコンソールのみで操作が完結します。これは楽です。

やってみた(い)

やってみたいですが、金銭的にもスケジュール的にも難しいところがあるので今回は割愛します。

OutPosts上のEC2インスタンスで簡単に高性能なストレージを使わせたいときに

AWS Outposts でNetApp社製とPure Storage社製のブロックストレージをAWSマネジメントコンソールを介して簡単に接続できるようになったアップデートを紹介しました。

OutPosts上で大量のEC2インスタンスを構築したい かつ 高性能なストレージを使いたいと言う場合に非常に役立ちそうですね。

この記事が誰かの助けになれば幸いです。

以上、AWS事業本部 コンサルティング部の のんピ(@non____97)でした!

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